むじゃき

なんでもかんでもアウトプット 一日一新 抽象化する思考

過去の点が線へと繋がった日

すごい発見をした。

 
自分に関することだけど、これは発明に近い発見だ。
 
それをこれからここに記す。
忘れないために。
 
嬉しさのあまり、叫びだしそうだ。

私の好奇心の中心

 私は、数学科出身である。
 専門?というよりかは好奇心の中心は、代数学
 代数学を人に説明するときに、私がよく使う言葉はこうだ。
 
代数学は、数学の性質を考える数学です」

 合っているかどうかは定かではないが、私はこう捉えている。
 
 群・環・体といった、いわゆる自然数や整数までも抽象化した集合という概念。
 その在り方・相互関係に注目し、それを考察する学問。
 
 数字はほとんど出てこない。
 足し算・引き算すら抽象化している。
 
 元々、整数や素数の性質にとても興味があった。
 そのため、初めて代数学に触れたとき、
 「整数や素数の上の抽象的な概念があるなんて!」
  パラパラと教本を見る。
 「なんだこりゃ! よくわからん! 数字がない!」
  という第一印象。顔はすごいにやけていたのを今でも覚えている。
 
 いつか、数学者になるとしたら、代数学者になりたい。
 
 そんな夢を抱いていた時期もあった。
 

 

社会人になった私

 代数学で数学者になる夢は、いつの間にか忘れ去られていた。
 数学がまったくわからなくなり、数学に嫌気がさしていた時期もあった。
 だけど、数学を忘れられなかった私は、もう一度数学をやり始めた。
 たぶん、そのころだ。数学者を諦め、忘れたのは。
 
 大学を留年しつつも卒業し、社会人になった私。
 
 IT業界に就職した。
 
 友人の勧めもあって、IT業界を就活し、会社の雰囲気で今の会社へ。
 
 好奇心が強い私にとっては、IT業界の広さとその深さに喜びを覚えていた。
 
 この業界は私に合っている。そう実感した。

振り返ればやつがいた

 そんなIT業界を丸3年ほど体験した。
 
 新しい技術革新が多すぎて追いつけないほどだが、まったく飽きることはなかった。
 
 飽きることはなかったが、好奇心のフットワークが徐々に鈍っていくのを感じた。
 
 なぜだろう。理由は特にわからなかった。
 
 ふと、大学時代の代数学の教本を手に取る。
 
 面白い。ニヤッとした。
 
 本を読むと眠くなるはずなのに、教本はずっと読んでいられそうだった。
 
 どこまでいっても数学がいた。
 

時間という集合

 大学の教本を会社の机そばに置きながら、毎日を過ごしていた。
 気が向いたときに開く。
「時間があればなー」
 と自分を何度か納得させた。
 
 そして、私はタスク管理に出会い、その中で一日の時間ログを取ってみた。
 
 そうすると、わかったことがあった。
 
 やりたいことをするまとまった時間はない、ということに。
 
 1時間空くことはそうそうない。
 
 あの学生時代にあった勉強だけをしていればいい時間はほとんどなかった。
 
 そんな時間はない、とわかると諦めがつくかと思えば、逆だった。
 
 だったら、5分を12回積み重ねて60分にしてやろう。
 
 やりたいことをしよう。

カチッとはまる

 
 やりたいことを定義していく中で、「数学」というキーワードがあった。
 
 やっぱりか、と思った。
 
 どんな数学が好きか。なんだろうな、と思いながら、仕事をしていた。
 
 社内の無線LANの敷設を再検討していた。
 
 無線LANの有効化範囲を見ながら、ふと四色問題(すでに四色定理だった)がだぶった。
 
「そうか、チャネルが四つあれば、すべての通信チャネルはかぶらないように敷設できるな」
 
 そんな思い付きだった。
 
 四色問題を検索する。
 
 それはコンピューターを使った証明が用いられていた。
 
 ん・・・?
 
「あ」思わず声が出た。
 
 そんな思い付きで、心に火が付いた。
 
 ITに応用する数学。
 
 アルゴリズムを考える数学。
 
 懸賞金のかかったいくつかの未解決問題を含んだ数学。
 
「ああ、これか」
 
 今まで何のために数学を学んできたのかわかった気がした。
 
 
 具体的な問題を解決するために利用する数学。
 
 今、まさにカチッとはまる音がした。
 
 この余白じゃ足りないし、言葉でさえ足りない。
 この想いはたぶん熱量にしかなりえなくて、
 動くことでしか消費されない。
 どうしたって私は数学から離れられないのだ。
 
 ああ、まさに私と数学の関係性は、離散的なものだと捉えていたが、
 皮肉にも奴は連続性を持ってずっとそばにいたのだった。
 
 
 離散関係な数学と私。
 
 皮肉。
 

これからのこと

 離散数学を学ぶ、たぶんそこに人生で知りたい答えがある気がした。
 このブログでいつか取り上げてみたい。
 
 数学と切っても切れないなら、こちらから迎えにいってあげることにしよう。
 
 また会ったな。
 
 不敵に笑った奴が見えた。