むじゃき

なんでもかんでもアウトプット 一日一新 抽象化する思考

SharePoint Online におけるファイル共有の考え方

直近の仕事で考えをまとめておきたいことがありましたので、今日は、仕事的なアウトプットをします。

SharePoint Online でファイルを共有するには

SharePoint Online上で、サイトコレクションへのアクセス権がないユーザーに対して、特定のドキュメント・アイテムを共有する方法は、2つあります。

それは、画面上に表示されていますが、[共有]と[リンクのコピー]です。

[共有] とは?

選択したアイテムを他のユーザーと共有する
(マウスオーバーによるマイクロソフトの説明)
f:id:taroimo999:20170928100716p:plain

[共有]を使って、特定のドキュメント・アイテムを共有するには、アクセス権がないユーザーに対して、特定のドキュメントのみにアクセスできる権限を付与します。

[リンクのコピー] とは?

他のユーザーが選択したアイテムにアクセスできるリンクを取得する
(マウスオーバーによるマイクロソフトの説明)
f:id:taroimo999:20170928100726p:plain

[リンクのコピー]を使って、特定のドキュメント・アイテムを共有するには、アクセス権がないユーザーでもアクセスできるリンクを作成し、そのリンクをアクセス権がないユーザーに教えます。

[共有]と[リンクのコピー]の違い

一見、[共有]と[リンクのコピー]は、どちらも同じ結果「アクセス権がないユーザーにも特定のドキュメント・アイテムを共有できる」になります。
では、どう使い分けたらいいのか。
それは、SharePoint Online 内部の動きを追ってみると、わかりました。

一言で言えば、
想定する共有相手の範囲が違います。

共有

組織(テナント)内部との共有を想定した、ファイル共有

▼生成されるURL
https://(テナント).sharepoint.com/sites/TestTenant001/Shared%20Documents/TestDocument_Word.docx?d=(ID)&csf=1

このURLは、SharePoint Online で、内部参照に使われるURLと似ています。
つまり、[共有]は、会社の中で、別部署の人などに共有するときに使われることを想定しているように考えられます。

リンクのコピー

組織(テナント)外部との共有を想定した、ファイル共有

▼生成されるURL
https://(テナント).sharepoint.com/sites/TestTenant001/_layouts/15/guestaccess.aspx?guestaccesstoken=(TOKENID)&docid=(DOCID)&rev=1

このURLは、GuestAccess というURLが含まれています。
名は体を表すといいます。
つまり、[リンクのコピー]は、会社の外で、別会社の人などに共有するときに使われることを想定しているように考えらえれます。

どっちが優先される?

では、[共有]と[リンクの取得]が同時に同じユーザーに設定されていた場合、プレビューに表示されるリンクURLはどちらが優先されるのでしょうか。

試しに旧UIで動作を検証してみると、[リンクのコピー]で生成されたURLが優先されるようです。

▼[共有]のみ
f:id:taroimo999:20170928100754p:plain

▼[共有]と[リンクの取得]を同時に設定 f:id:taroimo999:20170928100804p:plain

ちなみに・・・

[リンクのコピー]でファイル共有した場合、既定のアクセス権は、SharePoint 管理センターの設定が反映されます。 おそらく、外部ユーザーとの共有用途であることを考えると、ユーザーからこの設定を変更するのはできないのではないでしょうか? (ユーザーからの設定変更方法は未確認) f:id:taroimo999:20170928101626p:plain

参考

SharePoint Online リンクの取得機能について – Japan SharePoint Support Team Blog

support.office.com

support.office.com

まとめ

目的は同じなのに方法はいくつもあるというのは、とてもややこしいです。
ですが、ちゃんと仕組みを見てみると、小目的レベルで違いがあったり、成り立ちに違いがあったりと、製作者の意図を感じることができます。

この辺の考え方は、ボードゲームの遊び方にも通じることがありますね。

作られたものには、製作者の意図がどこかにあるはずだと考えています。
だから、まずはそれを理解することが、道具を使いこなす第一歩なのかもしれません。

俺の目的に沿わないから、これはダメだ! みたいになんでも自分中心だと、ボードゲームもIT製品も難しく感じるのかもしれませんね。

以上、たろいもでした。