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むじゃき

なんでもかんでもアウトプット 一日一新 抽象化する思考

ゲーミフィケーション事例:FantasySalesTeam

先日、こんなニュースを見つけた。
Microsoft、営業ゲーミフィケーションツールを買収し、Dynamics CRMに統合へ

Microsoftは8月3日(現地時間)、企業の営業業務をゲーム化するプラットフォーム「FantasySalesTeam」のメーカーである米Incent Gamesを買収したと発表した

www.itmedia.co.jp

仕事柄、Microsoft製品に触れることが多く、まず、このニュースには今後のMicrosoft製品の方向性という点で関心を持った。

しかし、それとは別に関心を持つところがあった。
営業ゲーミフィケーションツールとしての興味である。
今回は、FantasySalesTeam について、アウトプットする。

FantasySalesTeam とは?

FantasySalesTeamの概要について、ニュース記事から抜粋する。

itpro.nikkeibp.co.jp

ゲーミフィケーションとファンタジースポーツを組み合わせ、営業部門が効果的なインセンティブプログラムを展開できるようにする。営業マネージャーは、営業担当者をスポーツチームのプレーヤーに設定し、成績によってポジションを決め、結果に応じて表彰する。個々のモチベーションを維持しつつ、チームのコラボレーションと生産性を高め、結果的に業績向上と事業成長につなげられるとしている。

jp.techcrunch.com

Microsoftがこのプロダクトに興味を持ったのは、FantasySalesTeamを利用することで得られる成果が目を引いたからだと伝えた。それを証明するいくつかのケーススタディを紹介した。例えば、Service Corporation Internationalでは、130名の営業担当者でソフトウェアを使用し始め、他の700名のスタッフと実績を比較した。FantasySalesTeamを使用した方は88%多くの取引を締結し、契約価格も213%多かったとMicrosoftは伝えている。

契約価格がおよそ2倍!
以下がFantasySalesTeamのWebサイトである。

www.fantasysalesteam.com

サイトにアクセスすると、これが本当にビジネスツールを扱う会社なのかと疑ってしまう。
なぜなら、サイトの見た目がゲームセンターにあるような派手な色使い、フォントで構成されているからである。
しかし、注意して文章を読んでいくと、ビジネスツールについて説明をしていることがわかる。
どうやら、スポーツゲームのチーム作成部分をそのまま営業支援ツールとして用いているようだった。
サイトのファンキーさからは想像が付かないが、とても効果があるようだ。

ゲームに仕事を組み込む逆転の発想

FantasySalesTeam の手法を読んでみると、これは「ゲーミフィケーションなのだろうか?」と思う。

個人的な定義が、ゲーミフィケーションというのは、「モノゴトのゲーム化」だと考えている。
ゲームとは関係の無いモノゴトに対して、ゲームで使われている手法を追加すること。
この考え方からすれば、モノゴトに対してゲームの手法を追加しているので、モノゴトの性質は変わらない。

仕事は仕事らしさのまま、勉強は勉強らしさのまま。

あくまでゲーミフィケーションは、モノゴトの支援に過ぎないと考えていた。
主に日本ではそういった営業ゲーミフィケーションツールが販売されている。

www.salesforce-assistant.com

しかし、FantasySalesTeam はそれとは真逆のように感じる。
なぜか。

それはゲームという枠に対して、モノゴトを当てはめているからである。
FantasySalesTeam ではスポーツゲームの枠に営業というモノゴトを当てはめている。
この発想はなかった。面白い。
このスポーツゲームの認知度がどれほどかはわからないが、日本で置き換えるのであれば、パワプロやWSSCに該当するのだろうか。
パワプロの選手として自分を登録し、自分の活動によって選手のパラメーター・実績が変化する。
そして、チームごとの監督がパラメーター・実績に応じてポジションを決め、1月ごとにMVPを決める。

なるほど。

仕事をゲーム化するのではなく、ゲームに仕事を組み込むことで、ゲーミフィケーションの導入をイメージしやすくなる。

あの選手のパラメーターになるようにここを強化する。
あと少しで球速がレベルアップするので、もう一度チャレンジする。

営業部に体育会系が多いイメージと合致して、導入の抵抗感をあまり感じさせないように思う。

FantasySalesTeam の手法を転用してみる

ふと。
スポーツゲーム以外にも何かできないだろうかと考えてみる。
たとえば、でいくつか考えてみた。

信長の野望

営業で訪問した会社をマップとして可視化できるのであれば、それはさながら陣取りゲームである。
チームのリーダーが戦国武将となって自分の陣地を拡大する。
合戦は入札、訓練はビジネスセミナー。
抽象的に考えれば、どれも似た話のようだ。
・・・・・・あれ、これはIngressでは?

ときめきメモリアル

取引先とのやり取りを好感度として評価できるのであれば、それはさながら恋愛シュミレーションゲームである。
連絡先の交換は名刺の交換。
初デートの約束は、打ち合わせ。
ステータス画面を全員で共有することができれば、今取引先との関係がどうなっているのかがひと目でわかる。

まとめ

FantasySalesTeam はとても面白いゲーミフィケーション成功例だと思う。 今後もこういったゲーミフィケーションを活用したビジネスツールが出てくることが予感された。

しかし、日本での導入は敷居が高いように感じた。
なぜなら、日本は今までの仕事のやり方を変えることにとても抵抗感があり、「ゲームという枠に対して仕事を変化させる」という手法を受け入れることは難しいだろう。
今後、Dynamics CRM という製品にFantasySalesTeam手法が組み込まれるようだが、果たして日本で使われる製品になるのだろうか。

ブログ後記

IT業界の動向を毎日追っていると、予想以上に世界の技術は進化している。
正直、ついていけないレベルのこともある。
IT業界で勤めている私がこう感じているのだから、その他の方は浦島太郎状態なのでは、と思う。

これだけ進化のスピードが速いと、変化するリスクよりも変化しないリスクがどんどん高くなってくる。
以下の文章を読んで、それを強く感じた。

logmi.jp

厚切りジェイソンさんがIT社長であることを、ちゃんと確認した瞬間でもある。

以上、たろいもでした。