B8k003:屋上のテロリスト
Book、ちょっとひねって、B8k
それは、本の紹介のような小話。
今回は、屋上のテロリスト
- 作者: 知念実希人
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/04/11
- メディア: 文庫
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B8kの方向性
本を読むことは自分を変化させること、と考えています。
なぜなら、本を読むことは他人を確認し、その他人の考えを受け入れようとする行動だからです。
今回も本を読んで、また自分が変化したようです。
では、具体的にどう変化したのかを書いていきます。
この本に出会う前
ふと思う
— たろいも (@taroimo999) 2017年8月25日
物語を体験する、という意味合いにおいて、文庫本ってとてもコストパフォーマンスに優れている気がする。
物語を体験する、という点において、文庫本がお金のコストパフォーマンスに優れていることに、はっと気付きました。
この本との出会い
私は、ふらっと地元の本屋に立ち寄りました。
投資する、という意味についても最近、自分の中で結論付いてきたところでもあったので、本を買うことに抵抗がなくなってきていたところでもありました。
慣れた足取りで、売り場を巡り、焦点の合わない視点の隅にとある言葉を捉えました。
「あなたは100回騙される」
そんなことはないと思いつつも、手に取り裏表紙のあらすじを読みました。
そして、「傑作エンターテイメント」という言葉を見つけ、思い当たるいくつかを連想し、本におけるエンターテイメントとは? と興味を惹かれました。
「とりあえず、買ってみるか」
そんな曖昧な理由です、この本との出会いは。
この本を読んで
会社の昼休みや通勤時間を使って、2週間ほどかけて読み終わりました。
今、振り返ると読む速度が遅いですね。。。
感想を一言で言えば、
期待していたより、面白くなかったです。
「あなたは100回騙される」「傑作エンターテイメント」といった、大がかりな言葉の装飾に対して、内容が釣り合っていないと感じてしまいました。
なぜだろうか、と考えてみてみると、以下の2つにあるかもしれないと結論付けました。
- ある程度予測できる結末
物語中盤あたりから、こうなるのではないだろうか、という結末の全体像が描けてしまいました。
そして、外れることなく、最終行を迎えてしまいました。あれ、騙されるとは? - 背景描写の簡潔さ
どこにいるかは具体的にわかるものの、そこがどんな場所でどんな風景なのかみたいな描写が少なかったように感じています。
個人的には、小説は、言葉によって描写することが楽しむ中心だと思っていました。
うーん。
やはり、「あなたは100回騙される」「傑作エンターテイメント」という言葉がこの作品には、強すぎます。
文章自体は、本に慣れていない私でも読みやすく、物語の構成もすごく心地よい形です。
さらに、伏線の回収もとても綺麗で、プロットの精密さを感じさせました。
そう、まるで表紙にある、花火のような気持ち良さ。
・・・・・・なるほど、こりゃ粋ですね。
この本による自分の変化
一言で言いきることの難しさを実感しました。
的を得た一言であれば良いのですが、印象に残ることを目的とした一言は、どうしても嘘くささが出てしまいます。
一言で言うのは好きなので、印象ではなく、的確に表現された一言にまとめられるようになりたいものです。
まとめ
帯の言葉に騙された、と言えることなのかもしれません。
しかし、騙されたことを悪いとは思いません。
とりあえず信じるスタンスで、これからも本を買っていきたいですね。
以上、たろいもでした。